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マラッカに根差して50年 : KOA DENKO (MALAYSIA) の次なる跳躍へ

KOA DENKO (MALAYSIA) SDN. BHD.
プロジェクトリーダー:小沢 誠二 Managing Director
プロジェクト期間:2022年〜2025年
所在地:マレーシア・マラッカ州

ローカルと共創したグループ最大規模の新工場誕生 ストーリー

抵抗器世界大手のKOA DENKO (MALAYSIA) SDN. BHD.{以下、KOA DENKO (MALAYSIA)}がマレーシア・マラッカに進出して半世紀。グループ最大規模の新 工場が2025年4月に竣工しました。その起工式にはマラッカ州首相が参列するなど、現地でも注目される大規模な建設プロジェクトとなりました。

このプロジェクトを土地選定から設計者選定・設計・施工入札、各種契約、施工管理、引き渡しまで一貫支援したのがPLUS PM CONSULTANT SDN.BHD. (以下、 Plus PM)です。コロナ禍でのプロジェクト開始、現地法規・商習慣の違い、ゼネコンへの対応、予算のコントロールなど、様々な課題を乗り越えて如何に巨大工場が 建設されたのか。その舞台裏に迫ります。

KOAグループ最大規模の工場

マラッカ州首相が起工式に参列

コロナ禍を乗り越えて完成

土地選定から引き渡しまで一貫支援

電気自動車時代とともに描いた長期ビジョンと要の巨大工場

世界的に進む脱炭素の潮流を背景に、自動車産業は大きな転換点を迎えています。電気自動車をはじめとする新たなモビリティ市場の成長を支えるた めに、KOAグループは2030年を見据えた成長戦略を策定。その中で、マレーシア拠点に新工場を建設し、グローバルでの供給体制を大幅に強化することが決定されました。動き出した新工場建設プロジェクト。そのリーダーとして白羽の矢が立ったのが日本での工場建設経験のある、現 KOA DENKO(MALAYSIA)の小沢 誠二 Managing Director(以下、小沢MD)でした。

「2020年11月にマラッカに赴任しました。商習慣も法律も言語も異なるマレーシアで巨大工場をいかに立ち上げるか、色々調べましたが気の遠くなる話でした。そんなときにコンストラクション・マネジメントのことを知って、”これが今の自分たちにとって一番必要なものだ”と確信しました。」

小沢 Managing Director

コンサルタント導入と土地選定の舞台裏

2022年2月。Plus PMは正式にプロジェクトに参画しました。
KOA DENKO (MALAYSIA) 側のチームはリーダーの小沢MDを含む日本人スタッフ3名とローカルスタッフ2名。それぞれが通常業務を抱えながら新工場建設プロジェクトに関わっていました。

小沢MD自身がリーダーとしてほぼすべての会議に出席し、他のメンバーたちもグループ史上最大規模の工場建設に尽力しました。「彼らの主体的で献身的な働きが成功を支えた」と小沢MDは振り返ります。続けて、「議論なくして良いものは生まれない。後悔しないために、自分で納得して進めたかった」と当時の思いを語りました。

建設前の土地は写真のような斜面地であった▲

Plus PMがまず支援したのが土地選定。すでにKOA DENKO (MALAYSIA)側で最終候補として検討していた2つの土地に対して、Plus PMは客観的な調査や比較材料を提示し、KOA DENKO (MALAYSIA) が納得して判断できる環境を整えました。

竣工後の反響は「とにかく巨大だ!」という声が大半。さらに土地選定段階でPlus PMが提案した複数案の中でも、斜面地を活かした設計アイデアは「よく考えられている」と注目を集めています。

Plus PM Consultant が提案した斜面地を活かした設計アイデア▲

主な効果

建設後の写真▲

生産活動との両立と、意思決定の伴走支援

小沢MDは、今回のプロジェクトで苦労したことの一つに「通常の生産活動との両立」があると言います。

「既存工場で通常の生産活動を続けながら未来の工場を構想することは、想像以上に困難です。目先の課題に追われていると、どうしても未来のことが後回しになります。そんな中、Plus PMがいてくれることは大変心強かったです。」

小沢 Managing Director

プロジェクトを進めていくと、大きなものから小さなものまで様々な判断に迫られます。それらに対して、Plus PMは判断に必要な材料を過不足なく集め、小沢MDの意思決定のサポートを行いました。「おかげで自信を持って意思決定ができた」と小沢MDは言います。

実際の建設が進む中でも、Plus PMは発注者目線で判断を支えました。たとえば役所指導を根拠に追加費用の要請があった際には、契約条項を丁寧に確認し、「このケースでの追加は認められない」と明確に整理し、コストアップを抑制しました。こうした冷静な検証があったからこそ、小沢MDも安心して最終判断を下すことができたといいます。

また直接発注業者との契約に際しても、条件を一つひとつ精査し、不利な条項が含まれていないかを確認。結果として、発注者であるKOA DENKO (MALAYSIA)にとって安心できる契約条件を整えることができました。建設現場や契約の現場で起こりがちな「細部の見落とし」をカバーすることで、プロジェクト全体を通じた信頼性とコスト最適化につながっていったのです。

苦労を超えて実現した最大規模の工場

コロナ禍による停滞、官庁承認の遅れ、業者の対応スピードなど、プロジェクトは幾度も壁に直面しました。それでも小沢MDは「一緒に解決しよう」というスタンスで現場に立ち、Plus PMも40を超える関係機関(各種の官庁関係・デベロッパー・建設会社・施主直接発注業者など)との調整をリード。結果、2025年4月に無事引き渡しを迎えることができました。

40+

調整した関係機関

3年

プロジェクト期間

2025年4月

無事竣工

最大規模

グループ内工場規模

「ASEANで工場を検討するなら、現地経験のあるコンサルを絶対におすすめします。商習慣も建設の進め方も分からない中、自力で回そうとすること自体がリスクです。Plus PMは常に最善を考え、複数の選択肢を比較しながら公正な条件を整えてくれたことで、最終的には全体のコスト最適化にもつながりました。頼って正解だったと確信しています。」

小沢誠二 Managing Director

KOA DENKO (MALAYSIA) SDN. BHD.

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